ふと気が付くと、知らぬ間に虫刺されが!
しかも痒くて痛くて、一体これはなに?!
そんな時に一度疑ってほしいのは、「ダニ」の存在。
誰にでも起こり得るこの虫刺されは、
悪化すると水ぶくれができる可能性も・・・
原因不明の虫刺されに悩むあなた。
こんな症状が当てはまるなら、
それは「ダニ」の仕業かもしれませんよ?
ダニってどんな虫?
人間の目には見えないほど小さな「ダニ」。
体長は約0.7mm前後で、
1mmにも満たない大きさです。
昆虫だと思わがちなダニですが、
実はクモやサソリの仲間なんです。
屋内に生息するダニの内、
特に私たちに影響があるのは「ヒョウヒダニ」、
「イエダニ」、「ツメダニ」の3つ。
① ヒョウヒダニ
・ ほぼ1年中見られる。
・ カーペット、布団、ソファなどに生息。
・ エサは、ほこり、人のフケやアカなど。
・ 死骸や糞がアレルギー性疾患の原因となる。
・ 人を刺すことはない。
② イエダニ
・ 5月頃から発生し、6~9月が最盛期。
・ ネズミや鳥に寄生し、ネズミの体や巣に生息。
・ エサは、ネズミや哺乳類の血液。
・ 人や動物を刺し、血を吸うことがある。
③ ツメダニ
・ 梅雨~秋にかけて発生。8~9月が最盛期。
・ カーペット、畳などに生息。
・ エサは、他のダニだが、
まれに人間を刺して体液を吸うこともある。
その他、野外に生息する「マダニ」。
レジャーの際には気を付ける必要があります。
④ マダニ
・ 体長3~10mm程度で、肉眼でも確認ができる。
・ 3~4月から発生し始め、10~11月が最盛期。
・ 山、川はもちろん、公園や庭などにも生息する。
・ 刺された場合は、1~2週間皮膚に居座り、血を吸う。
ダニ刺されの症状とは?
屋内に生息するダニで、
人間を刺すのは「イエダニ」と「ツメダニ」です。
共通点は、皮膚の柔らかい部分を刺すということ。
顔や手足よりも、脇腹や下腹部、
内ももといった部分に多く見られます。
加えて、
近くを数か所まとめて刺すということも、
ダニ刺されの特徴の一つです。
● イエダニによる虫刺され
・ 刺されるとすぐに痒みなどの症状が出る。
・ 吸血を伴うため、柔らかく、かつ、血管に近い場所を刺す。
・ 赤く腫れ、水ぶくれやしこりができることがある。
● ツメダニによる虫刺され
・ 刺されてもすぐに症状が出ず、
数時間後から痒みなどが発生する。
・ 吸血は伴わない。
・ 赤く腫れることがある。
野外に生息するマダニには、
細菌やウイルスを持ったものが、
日本でも確認されています。
● マダニによる虫刺され
・ 痒みはないが、赤く腫れる。
・ 自覚症状がほとんどないため、
吸血されていることに気が付かないことが多い。
・ 感染症を発症する可能性もある。
(e.g. 日本紅斑熱、ライム病、回帰熱、
重症熱性血小板減少症候群(SFTS) etc.)
どこかで、
「刺し口が2つあったらダニの仕業」
という噂を聞いたことがあるかもしれませんが、
実はこちらは、断定できるものではないようです。
本来は1つの刺し口のようですが、
上記の通り複数箇所まとめて刺すことや、
1回ではうまく刺さらず、ダニが刺し直すこともあるため、
安易に刺し口の数だけでは、
判定しきれない部分があります。
(彼らにとって、人間の皮膚は相当硬いのだとか・・・)
刺されたら、どうすればいいの?
● イエダニ、ツメダニの場合
公益社団法人 日本皮膚科学会によると、
”虫さされの治療は、
軽症であれば市販のかゆみ止め外用薬でもよいですが、
赤みやかゆみが強い場合は
ステロイド外用薬が必要です”とのこと。
虫刺されの市販薬では、
池田模範堂の「ムヒ」が幅広い年齢層に対応しています。
軽度の痒みや赤みであれば、
こちらを使用してみてください。
(使用開始目安年齢)
・ ムヒアルファEX:生後6カ月から
・ ムヒS:生後3か月から
・ ムヒ・ベビーb:生後1か月から
※ それぞれクリームタイプ、液体タイプがあります
● イエダニ、ツメダニでも、ひどい痒みや腫れがある場合
炎症がひどくなると、日常生活にも支障が出たり、
水ぶくれになったりすることがあります。
この場合は、
無理に市販薬で抑えようとせず、
皮膚科を受診することが大切です。
実際、市販薬の中には、
ステロイド剤や抗生剤の入った強いお薬もあります。
しかし、水ぶくれができるということは、
中で細菌やウイルス感染を起こしている可能性があり、
安易に自己判断で強いお薬に変えると、
かえって症状が悪化することもあるんです。
また、水ぶくれは潰してしまうと、
新たに細菌が侵入してくる可能性もありますので、
掻きむしって潰さないよう、
早めに皮膚科へ相談に行きましょう。
● マダニの場合
上記でもご紹介した通り、
マダニには感染症の原因となる得るダニで、
重症化した場合は、
命の危険を伴う可能性も否定できません。
刺された際は、必ず皮膚科を受診しましょう。
かなり強く皮膚にくっついているため、
なかなか簡単には離れません。
無理に引っ張ることで、
ダニの体内から病原体が逆流したり、
口だけが残ってしまったりするため、自力での作業は、
さらなるリスクを高めることにもなりかねません。
まとめ
いかがでしたか?
基本的にダニ刺されは、
市販薬や日にちが経てば改善するものが、
ほとんどです。
必要以上に恐れる必要はありませんが、
マダニのように危険な感染症のリスクを
持っているものがあるのも、また事実です。
まずは市販薬などで様子を見てみて、
改善が見込めなければ、
速やかに病院を受診することが大切になります。
現在では手軽にダニ予防ができるスプレーなども販売されています。
お布団であれば、
天日干しや専用掃除機をかけることに加えて、
日常のルーティーンとして、
スプレーなども取り入れたいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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