浴衣は
着慣れてないけどそれを
悟られたくはないものですよね。
いわゆる”こなれ感”を演出したいのは
男性も女性も同じではないでしょうか。
さらっと浴衣で現れ
そつなく着こなしている自分を
見せられたら最高です。
温泉街を浴衣で歩くのも粋ですよね。
実は旅館の客室にある浴衣なら
羽織って蝶結びで縛ればそれで完成なんです。
でも
右前?左前?
この長ーい帯をどこからどう巻くんだ?
蝶結びしかできないけど
そもそも蝶結びって女性用じゃないの?
など、考え始めると色々疑問が湧いてきます。
どうせ着るなら
よりカッコよくキメたいですよね?
この記事では蝶結びでも大丈夫!
湯巡りができる温泉浴衣の着方と
浴衣で花火大会へ!
粋な帯の締め方をみていきます。
温泉浴衣なら帯に男女の違いなし!蝶結びで大丈夫です。
もともと浴衣はパジャマ
気楽に着るものですが
浴衣を着る上で最低限気をつけたいのは
襟の合わせ方と帯の位置です。
[ここだけは間違えないで!
右前って結局どっち?]
よく右前と言いますがこれは
あなた←右襟←左襟、というように
自分から見て右襟の方が
前にきているという意味です。
つまり
外側にあるのは左側の襟!
ということになります。
言い方を変えると
右手がスッと入る合わせ方
とも言えます。
圧倒的多数の右利きさんが
懐から物を出し入れしやすい方
と考えれば分かりやすいかもしれませんね。
パッと見ただけでは
分かりづらいかもしれませんが
見る人によっては「うわー!!やめてっ!!」と
思ってしまうくらい大事なポイント。
逆にすると”死に装束“といって
亡くなった方を棺に収める時の
合わせ方になってしまいますからね。
合わせ方さえ間違えなければ
あとは特に考えなくても大丈夫です。
両方の襟の端を
腰骨にぐるっとシワなく巻き込むと
歩いたり寝転んだりしても
はだけにくくなりますよ。
[思ったよりもググッと下へ。
腰骨の高さで締めましょう。]
あとは帯を蝶結びで締めれば完成です。
この帯は男性と女性で位置が異なります。
花火大会などで見かける女性の浴衣は
みぞおちのあたり、かなり高い位置で締めますが
男性の浴衣は”腰骨の上”です。
両腰に触れると
外側に大きく出っ張った骨があります。
それが腰骨です。
もう少し上に締めるイメージが
あるかもしれませんが
腰骨の高さが一番
腰のひねりや足の動きの影響を受けにくく
浴衣がはだけにくいのです。
太ったお腹が気になる人は
帯の上にお肉が乗ってしまうかもしれませんが
どんな体型でもこの位置が一番”粋”ですよ。
少し遠くから見てみてくださいね。
結び方は蝶結びで問題ありません。
蝶やリボンというネーミングで
使うことを躊躇してしまうかもしれませんが
単に最も便利な結び方なだけです。
それでも気になる場合は
片側だけ解いたように輪を一つにします。
伸びた帯をネクタイを締める時のように
根元に下から通して輪を隠すように垂らすと
程よくキマりますよ。
浴衣デートもOK!ビシッと帯を締めて粋な男になれる結び方。簡単「貝の口結び」
温泉旅館や温泉街は
何度も脱ぎ着をして温泉に入るのが目的なので
簡単にできる蝶結びが理想的です。
でも
ここ一番の大勝負
花火大会デートならどうでしょう。
パリッと糊の効いた浴衣にビシッと帯を締めて
粋な男を演出したくはありませんか?
洋服の流行は毎年のように変わりますが
浴衣の場合は”古風 is best“
昔ながらの柄や帯の締め方がカッコいいんです。
年に1〜2回ほどの着用なら
1着をずっと着回せます。
体型が変化しても
浴衣なら着方で調節できますし
これほど元をとれるお買い物はないかもしれません。
こうした外歩き用の浴衣の帯は
温泉浴衣用よりも幅がある
硬い作りのものを用います。
この帯には”貝の口結び”という
男性用の中で
一番ポピュラーな締め方が似合います。
[丁寧な固結びだと思って!
簡単な貝の口結び]
帯の締め方というと
難しくてとても
一人ではできないと思いがちですが
貝の口結びは比較的簡単な締め方です。
しっかりたるみなく締めながら
形を綺麗に整えながら丁寧に結ぶ
固結びだと思ってください。
では
順に締め方を見ていきましょう。
①.手先を残して前身に当てる
巻き始めは帯を半分の幅に折って
スタートします。
右腰に手先という最後に締め上げる時に
使う分20cmほどを残します。
右腰から左腰にたるみなく帯を渡します。
②.帯を広げて締めながら巻く
左腰まできたら
折った帯を広げて背中側にも巻いていきます。
手先と交差するときは
手先が上、今巻いている帯が下です。
③.手先を折って下に向け、左右を同じ長さにする
2周もしくは3周巻くと
帯の端も見えてきます。
これを垂れ先と言います。
最後に交差する時は手先を下に折り、
垂れ先を上に通します。
垂れ先の長すぎる部分は内側に折り返し
手先と垂れ先を同じくらいの長さにします。
④.丁寧な固結びのように締める
手先は動かさないようにしながら
垂れ先で手先を包むように綺麗に結びます。
垂れ先は左上へ、手先は右下へ行くように
引っ張って締めます。
⑤.手先を折り上げもう一度締める
手先をやや左上に折り上げます。
その手先を垂れ先で上から包むように
手先は動かさずもう一度綺麗に結びます。
手先は左上、垂れ先は右上に行くように
形を整えます。
⑥.右に向けて帯を回して結び目を後ろへ
左の襟を上にした浴衣の向きに逆らわないように
帯全体を持って右回りに回します。
結び目は右腰の後ろ側に
背中の中心からずらしておくと粋に見えます。
これで貝の口結びの完成です。
ポイントは
たるみを作らずに巻き
結び目に膨らみを持たせないことです。
浴衣も一緒に抑えながらが難しければ
一旦浴衣をクリップで留めてから
ゆっくり帯を巻いても大丈夫です。
何回か練習すれば
キツすぎず、でも緩んでこない締め加減が
わかってくるかと思います。
ピシッと角の出た貝の口結びができると
爽やかで粋な男を演出できますね。
ほんの一手間で粋な結び方。
温泉浴衣は
一番簡単な”着物”です。
ほんの一手間で
こなれ感と粋さを演出してくれます。
スーパー銭湯などでも
貸し出しを行なっているところもあります。
じっくり練習して
しっくりくる帯の位置や
襟の空き具合を調節してみてもいいですよ。
ぜひ浴衣から
非日常を楽しんでくださいね。