ネントレ
自分自身の体も、親を求め
泣き叫ぶ赤ちゃんの声を聞くのも
辛いですよね?
でも言葉で理解できない赤ちゃんには
辛くても心を鬼にして教えなければと
頑張りすぎていませんか?
ネントレは
継続する覚悟以上に
やめる勇気も大事です。
規則正しい生活習慣を身に付けさせたい!
というのはどの親でも同じです。
さまざまな育児情報があふれる現代、
将来に不安を持ちやすい時代に
自己肯定感を上げるなど
幼少期の何気ない生活が
将来の生きる力につながっている
という研究も
あらゆるところで目にします。
子供にとって最高の環境で子育てをする!
と決意されている方も多いかとは思います。
でも
人それぞれ体質も性格も違います。
ましてや生まれたばかりの赤ちゃんでは
親であるあなたでさえ
どんな子に育つのか想像がつきませんよね?
あなたが、
ネントレという言葉を調べているということは
どんなに泣いても抱き上げず
寝かしつけるものから
生活習慣を徹底的に管理する方法まで
あらゆる記事や体験談を
目にしてきたことと思います。
成功体験談に出てくるのは
ほとんど親の強い決意で実行し、
ほんの数日で効果だ出てきた赤ちゃんばかり。
ここを工夫してこんなメゾットで
これさえすれば絶対成功!
なんて記事を実践しても
できなかった時の絶望感は相当なものです。
ですが
ネントレはやめてもいいんです。
親には辛い期間が
伸びてしまうかもしれませんが
ネントレに向かない赤ちゃんに
これ以上辛い思いをさせるのを考えるのは
それ以上に辛いものがあります。
ネントレに挫折ではなく
この子に向いている寝かしつけに変更する
と考えて見てはいかがですが?
ネントレに向かない子とは
どんなタイプなのでしょうか?
この記事では
・ネントレに向かないタイプの子の特徴
・ネントレに挫折したけど
元気に大きくなった子のエピソード
についてお教えします。
ネントレに向かない子ってどんな子?眠りにも個人差はあります。
育児に関する情報には
必ず最後に「個人差」「性格」
という言葉がありますが、
具体的にはどのようなパターンが
あるのでしょうか?
ここでは
ネントレに向かないと言われるパターンを
いくつか挙げていきたいと思います。
[ネントレに向かないと言われる理由]
・ショートスリーパー
ショートスリーパーという言葉を
知っていますか?
大人は平均
7時間半の睡眠を必要とするのですが、
5時間程度の非常に短い時間でも
健康上全く問題はなく本人の感覚としても
十分な休息ができていて
日中の活動にも支障がない人のことを言います。
ショートスリーパーは
大人になってなるものではなく
いわゆる「寝ない子」が大人になって
ショートスリーパーと言われていることが
多いのです。
あなたは
ショートスリーパーではありませんか?
もしかしたらその特徴
遺伝しているかもしれません。
実際毎日ほとんどお昼寝もせず
夜も11時くらいまで起きているのに
朝はきっちり6時に起きる。
でも日中
眠そうな気配もないという子のママも
赤ちゃんの頃は
全然寝ない同じような子供だった
というエピソードがいくつも聞かれます。
睡眠時間が何時間必要なのかというのは、
深いノンレム睡眠が
いかに効率的に深く取れているかということに
関わっているのですが、
効率の良い睡眠を努力で獲得するとしても
元々の気質によるところが
大きいので限界があります。
寝る時間だから静かに!
なんて理解できない年齢の子に
つきそうのは大変ですが、
もしかしたら
長時間の活動もタフにこなす
とってもパワフルな大人に
なるかもしれませんよ。
・周りの状況を
理解している子
ほんのちょっとの触りごごちの差、
抱っこしている人の匂い、
わずかに差し込む光など、
何事にも動じない赤ちゃんを見ると、
羨ましい限りですが、
どうしてもちょっとの刺激で起きてしまう
赤ちゃんもいます。
そんな赤ちゃんは
もしかしたらとっても繊細で
赤ちゃんながらもう周りの細かな状況が
わかっているのかもしれません。
赤ちゃんはほとんど
目が見えない新生児の頃から
匂いでお母さんを判断しています。
普通に生活できるとはいえ
大人のような視力が確立するのは
6歳ごろと言われているので
ほとんどの赤ちゃんは目ではなく
感覚や匂いで周りの気配を感じとります。
目で見て理解するのではなく
本能的に感じるので、
ママの匂いのついた服や
抱っこの仕方の工夫などで
騙される赤ちゃんも多いのですが
もしかしたらあなたのお子さんは
周りの状況をとってもよく理解している
賢い赤ちゃんなのかもしれません。
他の赤ちゃん位は気にしないくらいの
わずかな変化に気づいて
いつもとの違いに不安で
ソワソワ落ち着かなかったりして
泣いているのかもしれません。
入眠としては困ったものですが
感覚の繊細さは大きくなっても
変わらないものです。
お友達のちょっとした表情の変化や
大人でも当たり前で
スルーしてしまう物事に気づける
とっても賢いお子さんに
育っていくかもしれません。
・入眠儀式が確立している
生まれた直後の赤ちゃんは
まだ自分はお腹の中にいると思ったままで、
自力でおっぱいを飲んで
栄養を取らなければいけないことに
気づいていないような状態ですが、
だんだん1日の流れや
空腹のタイミングがあることを
理解していきます。
月齢が上がり可愛らしい反応や
仕草が見られるようになればなるほど
良いリズムも悪いリズムも
身についていってしまうものなのです。
添い乳をすれば絶対寝る。
必ずママの顔を触りながら寝る。
など
決まった寝付き方あるなら
それを続ける方がお互いに
無駄なストレスを溜めず
穏やかに毎日過ごせますよ。
私もダラダラと言っても良いようなスタイルで
添い乳を続けていましたが、
子供たちは少し大きくなれば
きちんと理解して自分から目をとして
眠れるようになりました。
少しお姉さん、お兄さんになってみようかな
という子供の気持ちのタイミングを見計らえば
必ず理解して次のステップに進める時がきます。
寝かしつけの辛さは続きますが
手抜きをするダラダラする自分を許す勇気を持って
付き合ってあげたいですね。
ネントレに向かなかった子のその後は?周りの環境でネントレできないことも。
特にInstagramに出てくるような
生活習慣も
発達も
知育も
こだわりや情熱を持って選択しているママ。
そしてきちんと応えて
利発に
アクティブに
ポジティブに
成長する赤ちゃん。
ネントレに悩んで調べているあなたには
少し辛いものですよね。
子育て中の親がSNSで情報を探す時
たいていは自分のこと同じくらいの子
同じくらいの時のエピソードを
チェックします。
我が子より何歳も大きい子のお話は
あまり注目して
見ようとしたことないのではないでしょうか。
でも
今元気に楽しく過ごしているお子さんも
あなたのお子さんと同じで
壮絶な寝かしつけを乗り越えて
きたかもしれませんよ。
ここではSNSで目にした
ネントレには向かなかったけど
立派に大きくなったお子さん達を
見ていきたいと思います。
ネントレには向かないといっても
もちろん今の大変さを
解消することも大切です。
ママだけでなくパパが
夜泣きに対応する日をつくる。
夜はママじゃないとダメなら
別でママが何も考えずに眠れる時間をつくる。
子供が眠っている時間は一緒に眠ってしまい、
家事が疎かになってしまう自分を許してあげる。
24時間365日頑張り続けるのは不可能です。
意識的に気を抜く時間を持って
長期的に安定して対応してあげられることを
大切にしてくださいね。
[ネントレ挫折したけど元気に大きくなった子]
・寝る瞬間まで元気いっぱいのSちゃん
Sちゃんは7ヶ月になっても
2時間半おきの授乳が続いていました。
夜中に何度も起きてしまうのは
もちろんですが
1番ママが大変だったのは
そもそもの睡眠時間が短すぎる
という点でした。
夜は寝かしつけに
11時近くまでかかっているのに
朝は6時には元気に起きてきます。
お昼寝もするものの
1日のトータルの睡眠時間はかなり短く
気の休まる時間がありません。
ネントレも試してみたものの
そもそも寝る瞬間まで元気いっぱいに
動き回るSちゃんには
トントンすらできません。
授乳だけが唯一じっとしている時間でした。
そんなSちゃんのママも赤ちゃんの頃は
同じように寝ない子だったそうです。
そして大人になった現在も
5時間も眠れば大丈夫という
ショートスリーパーさんです。
自分の遺伝でSちゃんも同じ
ショートスリーパーだと考えたママは
授乳以外で無理矢理寝かしつけることは諦めました。
1歳半で卒乳し日中保育園に通うようになると
普通の子よりは遅いものの
以前よりは早めに眠りにつくことが
できるようになりました。
4歳になった現在では
自分はまだ眠たくなくても
今は寝る時間であることを理解し
大人しく布団に入れるようになりました。
眠たくないといっても
お昼寝もなくなり、1日中遊びまわっているので
大人しくしていれば眠気も来ます。
推奨されるような睡眠時間よりは少し短いものの
翌日も十分元気に活動できるような睡眠は
しっかり確保できるようになりました。
同じタイプとはいえ
自分の意図しないタイミングで起きたり
寝たりするのは疲れるものです。
授乳以外の方法では
動き回ったりして怪我をするリスクもあり
それを見守ることに意識を向けるのも
かなりの体力を使います。
授乳によって少しでも早く寝かしつけられる
見守る必要がなるなるなら
できる限り授乳を続けることが
親と赤ちゃん、お互いにとってwin-win
ということもあるのかもしれませんね。
・とっても繊細だったKくん
K君はちょっとしたことでも目覚めてしまう
敏感タイプの子です。
2〜3時間おきの授乳が6ヶ月になっても続き
さすがにそろそろ…と
ネントレを試すことにしました。
試したのはジーナ式と呼ばれている
必ず起きた状態でベットに寝かせ部屋を出て
自力で寝てもらうというものです。
ネントレチャレンジ1日目
最終的には自力で寝たものの
それは入眠というよりは
限界まで泣き続けすっかり体力を
消耗してしまった寝落ちでした。
翌日起きてからは
普段と変わらない様子だったものの
夕方突然放心状態になっってしまいました。
熱が出ていたのです。
精神的なショックであると考えたお母さんは
ここでネントレを終了します。
その後授乳は少しずつ間隔が広がり
1歳半で卒乳すると
一晩に1回目覚める程度になりました。
6歳くらいまでは
泣いて起きることもありましたが
8歳になった現在は目が覚めても
落ち着いて再入眠できるようになりました。
その過程で
K君はHSC(Highly Sensitive Child)であるということが
わかっています。
HSCは大人の場合は
HSP(Highly Sensitive Person)と呼ばれ
さまざまな感覚が他の人より敏感な
5人に1人に当てはまるという「気質」です。
HSP(HSC)は病気でも障害でもありませんが
考え方、感じ方の気質
もっと簡単にいえば性格は
大人になっても根本的なところは変わらない
というのはなんとなくわかりますよね?
繊細なお子さんと向き合うのは
苦労も多いかと思いますが
それで少しでも心穏やかに過ごせるなら
もう少しだけ夜泣きに付き合ってあげよう
と思えるかもしれませんね。
・おっぱい以外はお姉ちゃんに
取られてしまったAちゃん
Aちゃんには3歳上のお姉ちゃんがいます。
Aちゃんが生まれるまではずっと
ママにぎゅっと抱きしめてもらいながら
眠っていたお姉ちゃんは
突然の変化に赤ちゃん返りをしてしまいました。
とはいえ100%お姉ちゃんに
向き合ってあげられるわけではなく
新生児でミルクを受け付けないAちゃんには
かなりの頻度で授乳が必要です。
仕方なくAちゃんを添い乳で寝かしつけながら
お姉ちゃんにはAちゃん越しにトントンしたり
気の済むまでお話をしたりと
色々なパターンで同時寝かしつけにチャレンジしました。
その結果
Aちゃんには寝る=おっぱいという図式が
完璧に出来上がってしまいました。
1歳を過ぎて卒乳を目指しますが
日中はすんなり卒業できたものの
お昼寝も含め寝る時の卒乳は
2歳を過ぎてもできませんでした。
1歳から2歳の間に
お姉ちゃんの赤ちゃん返りも落ち着き
Aちゃんにきちんと向き合えるようにはなりました。
ですが大きくなればなるほど理解力は増し
おっぱいをもらえないことに
すさまじい反発をします。
あまりの大泣きにお姉ちゃんも起きてしまうほどで
お姉ちゃんの生活リズムの為にと
ずるずると授乳の期間が伸びていきました。
変化があったのは2歳半ごろから
公園でよく遊んでいる1歳下の赤ちゃんと比べて
ちょっとだけ自分の方が
お姉さんであることがわかってきたのです。
5歳になっていたお姉ちゃんと生活していて
言葉の理解は進んでいたAちゃん。
「もしかしたらもうお姉さんだから
おっぱいなくても眠れるんじゃない?」
という言葉に反応します。
「ねんね〜」といって自分からごろんと横になったり
目を閉じてみたりなど
お姉さんぶりたくなってきたようです。
もちろん最終的には授乳でないと
眠ることはできないのですが
あまりにも眠たい日には
そのまま寝落ちしてしまう日も出てきました。
そんな状態が3ヶ月ほど続き
もう一度授乳なしの寝かしつけを提案すると
少し抵抗はするものの大人しく
トントンされて眠れるようになりました。
あなたも赤ちゃんも心穏やかにいられる時間を増やして。
育児の正解は常に変わっています。
アレルギーの出やすい食品を
早くする遅くするといったことも
この5〜6年で情報が大きく変わっていますし
今の子育て世代が子供の頃には
個性の範囲内と思われていたものが
実は発達障害であったりなど
母子手帳に書かれていることも
この30年で大きく変わりました。
でもこれからも変わらないのは
これが正解!これが万人にベスト!
という方法はなく
子供の反応を見て心地いい方法を
とってあげることです。
海外の習慣からはしまり
日本でも実践する方の増えてきたネントレですが
日本の添い寝文化も今
海外で関心を持たれているんですよ。
ネントレがお子さんにとって正解なら
ネントレが正解ですが
愛情持って育てるあなたの心が折れるなら
それは向いていないということなのかもしれません。
泣いても短くても何度も起きてしまっても
眠れているのなら
少しずつ大きくなっていているのなら大丈夫です。
あなたとお子さんにとって
少しでも安心できる心地よい
夜の過ごし方が見つかることを願っています。