喉がイガイガ、えへん虫。
風邪のサインかなーと思っていたら、咳に痰まで!
日にち薬と放っておくと、
どんどん重症化していくかもしれませんよ。
そもそもなんで咳や痰が出るの?
改めてそんな疑問を解消して、
適切に対応していきましょう。
どうして咳が出るの?
咳とは、肺や気管などの呼吸器に侵入してきた異物を、
外に追い出そうとする生体防御反応です。
気管や気管支は、
私たちが生きるために不可欠な酸素を届けるパイプ。
ここに異常をきたしては、
即刻生命の維持に支障をきたしてしまいます。
何か異変が起こった時に、すぐ対処できるよう、
気管や気管支はもちろん、
喉の入り口や奥には
超高性能・超高速のセンターが付いており、
そこが異常を感知することで、
脳の中にある呼吸中枢→咳中枢へと指令が送られます。
これにより、咳をすることで、
体を守ろう(気道を確保しよう)とするのですね。
痰ってなんなの?
痰とは、
気道に入ってしまった異物を絡めとった分泌液のこと。
ウイルスや細菌が気管支に居座って
悪さを続けないよう、
異物を感知すると分泌液を出して、
その異物を絡めとります。
その後、その絡めとった分泌液の塊が、
今度は前段のセンサーによって
異物と感知されることで、
上記のプロセス同様、咳中枢に指令が送られて、
咳と一緒に外に出す働きが起こるのです。
この分泌液は、
健康な人でも毎日少しずつ出ているのですが、
異物を感知することで急激に量が増えるので、
塊になって痰として排出されます。
痰の色は一種のバロメーターとなっており、
色によってある程度の状況を判別することもできます。
– 無色透明:健康な状態
– 灰色がかる or 半透明:タバコの影響
– 黄色や緑がかっている or 血が混じる:細菌やウイルスに感染した状態
咳と痰は、単なる風邪なの?
単なる風邪と簡単に済ませてしまいがちな、
咳や痰ですが、
放っておくことで重症化するケースや、
大きな病気の兆候であることも否定できません。
疑われる病気をご紹介するにあたり、
症状が続く長さによって、
大きく2つに分類される咳をベースに
各種見ていきましょう。
① 急性咳嗽(がいそう)
発症後「3週間以内」の咳を指します。
原因は、細菌・ウイルス感染によるものが最も多く、
2日以上の発熱が続かない場合は、
服薬などがなくても、
自然と治癒することもあります。
一般的に「風邪」と呼ばれるものですね。
ただし、以下の症状がみられる場合は、
症状別の治療が必要になってきますので、
早めに病院を受診することをおすすめします。
– インフルエンザ: 悪寒・頭痛・吐き気・倦怠感等、
通常の風邪より症状が強い場合
– 咽頭炎・扁桃炎: 喉の腫れと痛みが強い場合
– 副鼻腔炎: ひどい鼻づまりや黄~緑色の鼻水がでる、
頬骨の辺りが痛い場合
– 気管支喘息発作: 呼吸困難を伴う咳・痰の場合
(呼吸時に喘鳴がする、夜間・早朝に喘息症状が起きるなど)
② 遷延(せんえん)性咳嗽・慢性咳嗽
発症後「3週間以上」続く咳を指します。
ここまで長く続く咳・痰は、
細菌やウイルスによるものではない可能性が高いため、
胸部X線写真やCTスキャンを撮るなどして、
詳しく検査する必要があります。
こちらの原因として考えられるものを、
いくつかご紹介します。
- 気管支喘息
- 肺炎
- 肺結核
- 肺がん
- 副鼻腔気管支症候群(副鼻腔炎と肺の気管支拡張症)
- アレルギー性鼻炎
- 胃食道逆流症(=逆流性食道炎)
咳と痰を和らげる方法は?
咳や痰には、異物を体外に排出する作用があるため、
むやみに止めることは良くないとされていますが、
これにより睡眠が取れない、日常生活が送れない、
となっては元も子もありません。
どうしても症状がつらい時には、
もちろん服薬などの治療を受けた上で、
このような対処法を試してみてはいかがでしょうか?
① 温かい飲み物を飲む
→蒸気や飲み物自体で喉を温めることで気管が広がり、
呼吸の通りが楽になる。
喉を潤しておくことで、痰も出しやすくなる。
特にコーヒーや紅茶に含まれるカフェインには、
気管支拡張の作用があるという説もある。
② マスクをつける(濡れマスクも可)
→喉を乾燥させないことで、痰の排出を容易にする。
喉と鼻を潤しておくことで、
粘膜へのウイルス付着も防ぐことができる。
③ 上半身を少し上げて寝る
→フラット or 枕で寝るよりも気道が確保でき、
睡眠が取りやすくなる。
加えて横向きに寝ることで、
さらに呼吸や痰の排出が楽になる。
④ ハーブティーを飲む
→カモミール、タイム、リコリスなどは、
喉の痛みや気管支炎を緩和してくれる作用がある。
まとめ
いかがでしたか?
誰もが一度は経験したことがあるであろう、
ひどい咳と痰。
その多くは、疲れや免疫力の低下により、
細菌やウイルスに感染することで起こる症状です。
日頃の食生活、睡眠、運動習慣を整えながら、
まずは免疫力を高める生活を心掛けましょう。
しかし、3週間以上症状が続く際は、
特定の原因があり、
専門的な治療が必要になることが予想されますので、
一度病院へ相談に行ってみてください。
早期発見・早期治療により、心身への負担、
家計への負担を最小限に抑えることができます。
毎日の生活が送れるのは、健康な体があってこそ!
安易に心配しすぎることはありませんが、
小さな変化を敏感に察知して、
健康な体を維持したいものですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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