学芸会やお遊戯会では、
どうしても1組あたりの発表時間が
短くなりがちです。
また幼稚園生など小さな子供は、
まだ集中力も長続きしないので
2番まで踊り切るのが
難しいこともありますよね。
そんな
市販のCDそのままではちょっと・・・
という時に便利なソフトが
audacity(オーダシティ)
無料で、
さまざまな音楽の編集ができる
フリーソフトです。
この記事では
ダンス曲の1番だけを利用して
2番を切り取りして、
ラストに繋げるという編集を想定して、
audacityで、曲のある部分を切り取り、
カットされた前後を
滑らかに繋げる作業について
解説していきます。
audacityカンタン使い方レッスン!わずかに残るノイズを除去して滑らかに。
audacityでは、
ステレオ音声の左右のバランスを変えたり
特定の箇所にエコーをかけたりなど、
ここには載せきれないほど
さまざまな編集を
この1本のソフトで行うことができます。
でも、今回使うのは
曲の特定箇所で分割・カット
波形をコピーして重ねる
フェードインやフェードアウトで滑らかにする
という簡単な操作だけです。
少ない操作で、
綺麗で違和感のない曲のカットを
実現させていきます。
今回は
・前奏
・Aメロ
・Bメロ
・サビ
・間奏
・Aメロ
・Bメロ
・サビ
・間奏
・Cメロ
・サビ
・ラスト
という構成になっている元の曲から
2番とCメロ、最後のサビをカットして
ラストに繋げる
という編集を想定しています。
ちなみにCメロとは一般的に
2番の後に配置される
今までとは全く違う旋律のことを言います。
Cメロで転調して、
その後のサビも転調したまま
終わる曲もあるので、その場合は
うまく繋がらない可能性もあります。
今回は
そのような転調がなく
どこを切り取っても繋げられるという想定で
進めていきます。
[違和感なく切れる境目を見つける]
まず
1番と2番の境目
2番とCメロの境目
最後のサビとラストの
境目などの間奏を聴き比べます。
すると
それぞれ拍数やメロディラインが同じでも
違う楽器が入っていたり、
アレンジか違うことがわかります。
単純にブツっと切ってしまうと
そのつなぎ目に
違和感を感じてしまう原因になるので
なるべく違和感を
感じない境目を見つけましょう。
その結果
今回の曲では
前奏・1番のAメロ・1番のBメロ・2番のサビ・ラスト
という組み合わせが
最も違和感なく繋げられそうに感じます。
歌詞にこだわりがある場合は、
難しいかもしれませんが
サビは1番でも2番でも
同じことが多いですし
子供のお遊戯なら気にならないことも
多いですよね。
Bメロとサビの間は
サビと間奏の間よりも短く
音が大きかったり
色々な楽器が入ってきたりするところです。
ノイズはできる限り除去したいものですが、
一瞬で展開が変わるサビ手前の方が
違和感に気づきづらいという
メリットもあります。
できる限り同じアレンジのところを探して
もし難しければ
こうしたカットの仕方もあるということを
思い出してみてください。
audacityカンタン使い方レッスン曲を聞きまくってつなげるポイントを探る。
うまく繋がりそうな箇所を見つけたら
実際に聞きながら作業していきます。
作業の手順は
範囲を指定する→カットする→聞いてみる→
元に戻るで操作を取り消す→
範囲を少しずらす→カットする→
聞いてみる→元に戻るで操作を取り消す→
範囲を少しずらす→カットする→
聞いてみる
といった繰り返しです。
コンマ何秒という細かい単位でカットするので
根気のいる作業になります。
拍子を意識して
つなぎ目に余分な0.25拍が入ったり
0.5拍足りないといったことが
ないようにしましょう。
[作業に使う操作]
1.範囲の選択
まず波形選択ツールで
カットしたい範囲の先頭。
今回の場合は、
1番のBメロとサビの境目に
ラベルトラックをつけます。
波形選択ツールでクリックした後、
Control+B(Macならcommand)もしくは
「トラック」ー「新しく追加」
ー「ラベルトラック」で
入れることができます。
それができたら
範囲の終わりにも同じように
ラベルトラックをつけましょう。
2.カット
範囲が選択できたら
カットボタンで取り除きます。
一度つけたラベルトラックの上に
カーソルを合わせると黄色く光ります。
きちんと合わさったことが確認できたら
そこから範囲の終わりまでドラッグして
範囲を選択します。
選択範囲の背景が
白く変わっていることを確認したら
画面右上のカットボタンでカットしましょう。
3.聞いてみる
滑らかにつながっているか確認します。
おそらく1回では
余分なノイズが入ったり逆に切りすぎたりして
違和感のある状態になってしまうと思います。
カットボタンの右の方にある矢印のマークが
元に戻る・一つ先に進むのボタンです。
カットする前に戻って
範囲の選択をやり直しましょう。
4.選択範囲を少しずらす
ラベルトラックには
左右の矢印のマークの間に
小さな丸があります。
ここを持ってドラッグすることで
簡単にラベルトラックの移動ができます。
また
新たにラベルトラックを追加してから
元のラベルトラックを消しても大丈夫です。
名前をつけるテキストボックスの上で
右クリックをすると
「ラベルの消去」という項目を
選択できるようになります。
新しい範囲が決まったら
もう一度カットして聞いてみましょう。
[難しければ波形を重ねてしまう]
プツッと切るだけでは
どうしてもうまくいかない事も
あります。
そんな時は同じ曲を重ねてそれぞれを
フェードイン・フェードアウトさせる
という方法もあります。
まず
「トラック」ー「新しく追加」ー
「ステレオトラック」で
もうひとつ波形を出す場所を作ります。
元の波形がモノラルトラックなら
新しいトラックもモノラルで
構いません。
元の波形から
カットしたい終わりの部分の
少し手前から後の部分を選択します。
そのまま波形の上で
右クリックをすると
「コピー」が選択できます。
新しい波形エリアに
マウスを移動させて
右クリックー「ペースト」で波形を
コピーすることができます。
このコピーした波形を
元の波形のカットしたい先頭付近に
ドラックしていきます。
繰り返し聞きながら少しずつずらして
ぴったり重なる箇所を
探していきましょう。
重なったら
その瞬間以外の場所を
できる限りカットしていきます。
それぞれ1〜2秒重なった状態で
カットができたら重なった位置まで
いらない方を
フェードイン・フェードアウトで
滑らかにしていきます。
いらない部分を選択ー「エフェクト」で
フェードインもしくは
フェードアウトを選択すると
その部分の音量がちいさくなり
違和感なく繋がります。
重なる部分はその分だけ
音量が大きくなってしまうので
できる限りカットして
短くするのがポイントです。
気づかれなかったら大成功!
ノイズや不自然な間があると
聞いている人に一瞬「?!」と
思わせてしまいます。
逆に印象に残ってしまうのです。
うまく繋げられた曲には
おそらく誰も気づかないでしょう。
でもそれが大成功の証です。
主役は舞台に立つ人間の
ダンスや劇です。
せっかくの発表を
十分に楽しんでもらえるように
違和感のない編集を目指しましょう。