赤ちゃんや小さな子供の白髪の原因は、
未だ完全には解明されていないみたいですが、
数本くらいなら珍しい事ではなく、
放置していても何ら問題はありません。
むしろ、
白髪は福白髪と呼ばれる、
とてもラッキーな白髪の可能性があるのです。
したがって、
数本ならば抜くのは良く考えた方がよいですね。
しかし、
赤ちゃんや子供であるにもかかわらず、
数十本もまとまって白髪が生えていたり、
徐々に白髪が増えている場合は、
何かしらの原因がある可能性があります。
この記事はそれらについてご説明します。
まず、
成人における白髪の原因ですが、
加齢、栄養不足、生活習慣などが原因となります。
多くが加齢に伴い、
白髪がどんどん増えていきます。
これらの原因は、当然ですが
赤ちゃんや子供の白髪には当てはまりません。
ここでは赤ちゃんや
小さな子どもの白髪の原因について、
紹介しています。
赤ちゃんや子供の白髪
先ほども述べたように、
赤ちゃんや子供の白髪は1~数本なら、
まったく問題ありません。
健康な赤ちゃんや子供でも白髪が
1~数本程度ある事は、
まったく珍しくありません。
経過観察は必要ですが、
成長しても本数も増えないようなら、
ほとんど心配することはありません。
赤ちゃんや子供の白髪は、
地方によっては「福白髪」と呼ばれており、
幸福を招く白髪として、
切らずに大切に伸ばすことを薦められるほどです。
この赤ちゃんや子供の白髪の原因は
完全に解明されていないものの、
両親の遺伝や胎児、授乳期、幼児の
栄養などと考えられています。
赤ちゃんの白髪の本数が多いと
赤ちゃんや、子供の白髪の本数が多い場合や、
成長とともに白髪が増えている場合、
何かしらの病気やサインの可能性があります。
赤ちゃんの白髪が多いと起因する病気は?
ここでは、
8種類の病気についてご説明します。
①甲状腺疾患(亢進症、低下症)(クレチン症)
クレチン症は、
のど仏のすぐ下にある甲状腺から分泌される
甲状腺ホルモンの産生が、
生まれつき不足して起こる病気です。
先天性甲状腺機能低下症とも呼ばれ、
0.05%程度の割合で発症するといわれています。
症状も軽度なものから重度なもの、
一時的なものまで様々です。
考えられるのは、甲状腺が欠損している、
もしくは未発達であることです。
新生児ですと症状が現れるのが遅く、
治療せずに放っておいたり、
治療が遅れると知能や発達に遅れ出て、
おもちゃや人に興味を示さなくなる、
低身長になるなどの症状があらわれることもあり、
早期発見と治療が重要な病気です。
②神経線維腫症
父親か母親が罹患している場合、
小児が神経線維腫症を遺伝する確率は
50%と言われており、約半数が
親からの遺伝により発症します。
症状として、
○体にそばかすのような斑点が出来る
○皮膚や皮膚下に腫瘤がある
○感覚が異常になる
○聴覚障害、視覚障害が発生する
といった症状が表れます。
しかし、
約3分の1の患者はまったく
症状に気づきません。
このような場合には、
医師が日常診察で皮膚の下の神経の近くに
腫瘤を見つけたときに、
初めて神経線維腫症が疑われます。
このほかの約3分の1の人は、
皮膚の斑点やふくらみに気づきます。
残りの人には、
脱力感などの神経症状が出ます。
治療として、
残念ながら神経線維腫症には、
進行を止めたり治癒をもたらしたりする
治療方法はありません。
通常、
個々の神経線維腫を手術で切除したり、
放射線療法で小さくしたりします。
神経の近くで増殖しているときは、
しばしばその神経も切除が必要になります。
診断されたのならば、
よく信頼できる医師に相談した方が
よさそうですね。
③結節性硬化症
この病気は遺伝性の病気で
一生続くものなので、生涯を通じて
検査を受け続けなければなりません。
通常、寿命に影響はありません。
症状として
○皮膚に異常な腫瘤があったり、
外見が損なわれる。
○けいれんが起きる。
○発達が遅れ、
学習障害や行動上の問題が発生する。
○知的障害や自閉症が認められることもある。
医師は症状に基づいて結節性硬化症を疑います。
画像検査で腫瘍があるかどうかを調べます。
遺伝子検査を行うこともあります。
治療は、
症状の緩和が中心になります。
④早老症 (ウェルナー症候群、プロジェリア症候群、ロスモンド・トムソン症候群など)
日本人に最も多いのがウェルナー症候群で、
主に成人期に発症します。
これに対して、小児期に発症するのが
プロジェリア症候群で、
平均寿命が13年といわれています。
どちらも遺伝子の異常によって発病しますが、
一つの塩基配列が異なるだけで
早老症を発症します。
早老症は、400万に1人といった
老化が通常の何倍もの早さで進む病気です。
主な原因としては、
先天的な染色体の異常と言われています。
症状は
○皮膚にシワが出来る
○頭部が大きくなる
○顎が極端に細く長い
などです。
⑤先天性代謝異常症(ビタミン、ビオチン、プロリダーゼなど)
この病気は、
物質代謝が生まれつき正常に働きません。
遺伝性の病気と認識されていますが、
いまだ根本的な発症原因は
解明されていないのが現状です。
症状は、
○アミノ酸代謝異常の場合
吐き気や嘔吐による哺乳低下、色素欠乏など
○糖質代謝異常の場合
嘔吐や下痢、黄疸などの症状が現れます。
治療しない場合、
肝臓や脳の中枢神経が障害を受け、
精神運動発達障害やけいれんを
引き起こしてしまいます。
⑥白皮症(アルビノ)
先天性の色素脱失症です。
生まれつき皮膚、毛髪などの
色素がないため白くなります。
遺伝疾患で、チロシナーゼなどの
メラニン色素をつくる遺伝子に
異常があることが原因ですが、
遺伝子の異常については
数種類のタイプがあります。
チロシナーゼの活性がまったくないために
メラニン色素ができないタイプと、
チロシナーゼの活性があって少しは
メラニン色素ができるタイプがあります。
メラニン色素が生成されないことで、
髪の毛だけではなく全身の毛が白色になるという
2万人に1人の確率で発症する珍しい病気です。
ちなみに、
これを武器に活躍している
世界のモデルさんもいるので、
ただの疾患という位置づけとは異なります。
症状は、
○光がまぶしく感じる
○全身が白くなる
○紫外線への耐性がない
といった症状が表れます。
気づいたらどうする?
まず日光浴をしない事です。
外出時は眼を保護するために
サングラスや帽子を必ず着用し、
衣服は長袖、長ズボンを
着るようにするのがよいでしょう。
皮膚科と眼科を受診します。
⑦白斑
メラニン色素を作るメラノサイトや
メラニン色素合成遺伝子の異常により、
皮膚の色素が抜ける病気です。
色素が抜け落ちるので、
一般的には白いアザのようなものが
体に見られます。
先天性のものもあれば
後天性のものもありますが、
赤ちゃんに発症する場合は先天性のもので
あることがほとんどです。
症状は、
○白いアザのような斑点は体に出来る
○白髪が多くなる
治療方法は、
○外用療法
患部に軟膏などの外用薬を塗ってケアする方法。
○光線療法
紫外線などを照射して治療する方法です。
効果は高いですが、
過剰な照射は皮膚癌などの
発がんリスクも高まると考えられており、
治療の際は医師への確認を必ず行います。
○ステロイド内服
ステロイド剤を飲用する治療法です。
進行中の症状だけに使われていますが、
効果についての研究結果がいまだ少ない療法です。
○免疫抑制剤内服
免疫抑制剤の服用については研究途上なため、
効果についは今のところ
あまり明らかになっていません。
○皮膚移植などの外科的治療
1年以上、新たな白斑ができていない、
病気の進行がない場合、
患者本人の「見た目が気になる」などの
思いがある部位に対して行います。
○カモフラージュメイク療法
白斑部分をメイクでカバーする方法です。
⑧巨赤芽球性貧血などビタミンB12欠乏症
赤血球の形成や
細胞の遺伝物質DNAの合成に必要な
貴重な要素となるのが
『ビタミンB12』です。
このビタミンB12の摂取不足や
体内に貯蔵出来ないことが
原因として考えられます。
ビタミンB12は
動物性の食品に多く含まれるために、
お母さんがベジタリアンなどの場合は
摂取不足になる事がたまにありますので
注意してください。
ビタミンB12の欠乏では
神経系の異常が現れる場合もあります。
まとめ
赤ちゃんや子供の場合、
このような症状を発見するのは
なかなか難しいですね。
このような、病気を知っていて、
医師に投げ掛けてみるのも、
我が子を守る為の手段の1つでしょうね。
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